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子ども達の現状

机がなくて床で絵を描く幼稚園の子ども達
 日本では、今、所得格差の問題が政治の大きな課題となり、新聞やテレビでも頻繁に取り上げられています。確かに景気が好転しているなかで貧富の格差が広がってきていることは否めない事実と言ってよいでしょう。しかし、世界に目を向けると、日本でいう格差など格差のうちには到底入らないという、貧しい国がたくさんあります。

 カンボジアもそうした国の一つです。因みに国際連合に加盟している192ヶ国の中でわが国の一人あたりのGDP(国内総生産)は、35.757ドルで、世界第14位(2005年度)です。これに対してカンボジアのそれは430ドル(2005年度)で世界第154位、日本の83分の1です。また、日本の国家公務員の平均年収は51.900ドル(2005年度)だそうですが、カンボジアのそれは600ドル程度で日本の約87分の1に過ぎません。物価が低いとはいっても人々の生活は大変苦しいものです。

 カンボジアは、かつては今のタイ、ラオス、そしてベトナムの一部を含むインドシナ半島の大部分を領土としたこともある、高い文化を有する豊かな王国でした。しかし、19世紀末にはフランスの植民地となり、その後1953年に独立したものの米ソ対立の冷戦のなかで翻弄され、激しい内戦が長く続きました。その結果、独立間もない国は崩壊し、上述のように世界の最貧国の一つになったわけです。この10数年カンボジアは国連を中心とする各国の支援により治安も経済もかなり安定してきました。

 しかし、そうは言っても首都プノンペンの街の様子は、まだ1950年代の日本といった感じです。首都のなかに何ヶ所も広大なゴミの山があります。そこでは、日々の生活の糧を得るためにたくさんの子ども達が働いています。スラムもあちこちにあります。仕事のない農村部の状況は一層深刻です。また、カンボジアには多くの孤児(0〜17歳)がいます。その数はユニセフの2005年度の報告によると、実に67万人ということです。子ども達の栄養状態も厳しく、ユニセフの報告では、5歳以下の子の50%が栄養不良で、10人に1人が1歳になる前に死亡、7人に1人が5歳になる前に死亡するとも言われています。
中学生が描いた人身売買反対のポスター
 こうした貧しく、苦しい生活のなかでも子ども達や若者達の表情は概して明るく意欲的です。今では、かなりの子が小学校に通えるようになってきました。それでも貧しさのために就学できない子はまだ少なくありません。そうした子ども達の多くは親を助け、よく働いています。しかし、1日のその稼ぎは35円〜40円と聞いています。また貧しさの故に人身売買も珍しくもなく、まだあどけない女の子が300ドル程度という、信じられないような安い値段で売り買いされているという話も聞きました。

 こうした状況を打開し、未来に明るい展望をきり開くには、次の時代を担う子ども達の教育が何より大切だと思われわす。幸い各国のNGO等の援助により、近年カンボジアの各地に学校が建てられ、地域の子ども達が学校に通うことができるようになってきました。子ども達は学校が大好きです。皆、先生の話を真剣な眼差しで聞いています。若者達もそうです。しかし、理科の実験器具も、楽器も、図書も、資料を印刷するための印刷機もないなど問題は山積しています。もちろんピアノなどあるはずがありません。地域によっては、トイレがなかったり、定められた科目を教える教師さえいない学校もあります。

それでも、学校に行ける子や若者達はまだ幸いです。行きたくても極度の貧しさのために行けない子ども達や若者達がカンボジアにはたくさんいます。優れた能力をもちながらも中学校や高等学校に進学できない子も珍しくありません。特に女子の進学状況は深刻です。ユネスコの2004年度の報告によると、女子の就学率は男子よりもさらに低く、小学校47%、中学校40%、高校32%ということです。

私たちは、この度、こうしたカンボジアの子ども達の教育支援するために、「カンボジアの子ども達の教育を支援する会」という会をつくりました。もし共感していただけるようでしたらぜひ仲間(会員)となってご一緒に取り組んでみませんか。

 子守をするスラムの小学生  お寺の私塾で英語を一生懸命に学ぶ子ども達(左は横山あづま会員)